ベンツR107 300SL の車検整備

こんにちは、ベンツパーツのスリーポイントです。

今回のご紹介はベンツR107 300SL の車検整備です。

点検をしていくといろんな所の不具合が見つかり、車検に合格する為にマフラーとサスペンションとブレーキの不具合を直さなければいけません。

まずマフラーですがリアマフラーが腐食により穴が開いて排気漏れをしていますので交換になります。

純正品のリアマフラーでの交換とマフラーの吊りゴムを交換します。

続いてフロントのサスペンションのメンテナンスです。

アッパーアームボールジョイントのブーツ切れとロアアームボールジョイントのブーツが切れていますので交換します。

アッパー、ロアアーム共にボールジョイントのブーツのみの部品供給があり、ボールジョイントのガタがありませんのでブーツのみの交換をします。

続いてフロントブレーキキャリパーのシールキット交換です。

右フロントのブレーキが固着引きずり気味で走行中にブレーキペダルを踏むと車が左側に流れますので、キャリパーを分解して状態を確認して動きがスムーズになる様に洗浄してシールキットを交換します。

早速、右フロントキャリパーを外しピストンを外しました。

結構さび付いていて中々ピストンが動いてくれず出て来ませんでした。

錆つきをとり洗浄してシールキットを組み込んでいきます。

純正OEMメーカーのAteのシールキットです。

a0083829_17572716.jpg

キャリパーの組付け完了です。車に取り付けてブレーキオイルのエア抜きをして走行しブレーキの制動力を確認します。

ブレーキペダルを踏むと流れずに真っ直ぐに止まってくれる様になりました。

続いてリアスタビライザーロッドの交換です。

リアスタビライザーロッドのボールジョイントの部分が経年劣化によりガタが出ており走行中にも「ゴトゴト」と音がでて気になり不快になりますので交換します。

純正品が既に無く社外品で他の車種にも使用されている様な応用部品で交換します。交換後は走行中の音も出無くなり気になる事も無くなりました。

次は車検には影響はありませんがボンネットのインシュレーターの交換です。

ボンネットのインシュレーターが剥がれて無くなっています。

インシュレーターは防音と断熱の役割をしていて他車種の車両には最初から付いていない車種もあり、あえてインシュレーターを付けるオーナー様もいらっしゃいます。

欧州車はエンジンルームが熱くなりボンネットの塗装を傷めますので、インシュレーターの装着はそういう意味での利に適っています。

インシュレーターは接着剤を使用して取り付けます。

近年の車両はクリップ等を使用して取り付けられていますが、この年代の車両は接着剤を使用して取り付けるのが一般的です。

古くなってくると自然に剥がれてきますので其れが交換の目安になっています。インシュレーターが付けられているとボンネットを閉めた状態でのエンジン音が静かになります。

ハードトップを外します。

作業をする人が2~3人いればハードトップを持ち上げて外せますが、1人しかいない時の作業方法として2柱リフトの足を利用して外します。

少しずつ持ち上げて平行になる様に調整しながら持ち上げて外します。

フロントウィンドウ部分のハードトップ、ソフトトップのロックが嵌まる部分のブッシュが経年劣化で硬くなっており、ロックをした時に少しガタがあるようなので交換します。このブッシュを交換するためにハードトップを外すことになりました。

交換後はしっかりと嵌まり密着度が戻りました。

これで今回の車検整備メンテナンスメニューの完了です。