ベンツW124 E500エンジン不調メンテナンス その4

(写真、上)さて、この画像はどの部分かわかりますでしょうか。
シリンダーヘッドのヘッドガスケット側(ガスケットと密着する面)です。
本来、平面でなくてはならない部分が腐食を起こし、幅5ミリ×10ミリ深さ5ミリ程の穴があいています。こういった腐食による被害が数カ所あり、とても深刻な状態でした。
前回ご案内しましたとおり、このエンジンは過去オーナーのオイル管理が悪く、今回の不調原因となったタイミングチェーンガイドの破損は、元をたどるとオイル管理の悪さから始まっています。
更にオイル管理と並行してクーラントの管理も悪く、クーラントを定期的に交換しなかった結果、この腐食が発生したのです。
過去に何台もヘッドガスケットの交換作業を行ってきましたが、このような状態にまでなったヘッドを見るのは初めてでした。

溶接で穴を埋める方法などでの修復処理も考えましたが、取引先の内燃機を専門に取り扱うエンジニアと相談をしたところ、残念ながらこのヘッドを使うのは望ましくなという結論がでました。

その旨オーナー様にご案内、ご相談させていただき、中古のシリンダーヘッドを調達してヘッドのみ載せ替えるという方法で進行する運びとなりました。

(写真、中左、下左)新たに調達された中古シリンダーヘッドと、元々装着されていたヘッドを比較してみました。左側が新調したヘッドです。
(写真、中中、下中)大きく腐食した部分を拡大、(写真、中右、下左)新調したヘッドの同部分です。
新調したヘッドは、走行距離が4~5万キロのエンジンから外したもので状態も良好、程度のいい中古パーツが見つかり準備を整えることができました。

これで組み付けの作業に入れます。

「その5」へつづく


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