新型スマートにもBRABUSモデル追加


以前このコーナーでも紹介した新型スマートですが、まだ日本へは正式に導入されていないにも関わらず、本国では早くもそのスポーツバージョンたるスマートBRABUSが発表されました。

初代スマートにも設定されたスマートBRABUSは、スマートをベースにメルセデスのチューナーとしてもお馴染のBRABUSが内外装およびエンジンなどにファインチューンを施すことで、スポーティに仕上げたモデルです。初代スマートではフォーツーのクーペ、カブリオレのほか、ロードスターやロードスタークーペにもこのBRABUS仕様が設定されました。新型スマートには今のところフォーツーのクーペとカブリオレしかラインナップがありませんが(新型にロードスターが設定されることはないと思います)、そのいずれにもBRABUS仕様が設定されます。

新型のスマートBRABUSには、標準モデルとさらにスポーティな装備を施したエクスクルーシブが設定されます。標準モデルの仕様としては、外観ではBRABUSのモノブロック6ホイール(フロント16、リア17インチ)とワイドリアフェンダーを装着、また専用のセンター出しマフラーとそれに合わせたリアバンパーが組み合わせられます。内装でもステンレス製ペダルやパドルシフト付きのレザーステアリングなどを装備することで、スポーティ感を演出します。

エクスクルーシブでは、さらにプロジェクタータイプのヘッドライトや専用デザインのフロントバンパー、サイドステップ、リアバンパーなどが追加されるとともに、レザーシートが奢られるなど、より高級感を高めた仕様となっています。

エンジンの仕様は共通で、1リッターターボエンジンをベースにファインチューンを施すことで、98ps/5500rpmと140Nm/3500rpmのパワー・トルクを発揮。数字だけ見れば全く驚くほどではありませんが、780kgのボディを加速させるには十分すぎるほどのパワーと言えるのではないでしょうか。またターボ車としては驚異的な100kmあたり5.2リッター(日本流にいうと19.2km/L)という燃費を実現している点も注目です。

ところで、このスマート事業というのはメルセデスの中では全く採算の取れない赤字部門となっており、存続も危ぶまれていただけに、実はフルモデルチェンジが行われたこと自体がとても驚きでした。北米への進出も果たし、新たな展開を見せ始めてるとはいえ、慈善事業ともいえるようなこのマイクロカーをダイムラー社が作り続けているということは、環境問題への取り組みという面からもとても評価できることだと思います。そんな中で登場したこのスマートBRABUSというクルマは、環境への高い適応性を持ちながらも遊び心を忘れない実にスマートらしいクルマと言えるのではないでしょうか。


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