ベンツ新型Cクラス試乗レポート その1


先日お伝えしましたベンツ新型Cクラスが、いよいよ国内でも正式に発表されました。その新型モデルを早速試乗する機会がありましたので、そのレポートと雑感などをご紹介したいと思います。

今回試乗したのは、当初導入されるモデルの中でも最もパワフルなエンジンを搭載し、スポーティな装備がおごられたベンツ C300 Avantgarde Sです。足回りは標準モデルよりも15mmローダウンされ、よりスポーツ志向が高められたこのモデルは、『AGILITY』(敏捷性、俊敏さ)というキーワードをコンセプトに掲げた新型の方向性を知るには、最適なグレードかと思います。

まず実車を見ての第一印象としては、実際のボディサイズよりもかなり大きく感じられました。Sクラスのデザインモチーフを継承したそのスタイリングは、コンパクトなボディでも巧みにデザインされており、実際以上の迫力が伝わってくるのかもしれません。特にこのAvantgardeは、ラジエターグリル内に大型のスリーポインテッドスターを配したアグレッシブな顔つきで、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、精悍で押し出しの強い印象を受けます。ただ、細部に目をやると必要以上に大きなドアミラーウィンカーやボディサイドに刻まれた鋭いキャラクターラインなど、少しやりすぎているようなきらいも感じられました

室内に目を移すと、ディスプレイ機能を持ったメーターパネルやエアコンの操作パネルなど、インパネ周りのデザインは最新メルセデスの様式をベースに、格納式のディスプレイを標準で装備するなど新たな試みが取り入れたものであることがわかります。ただ、ご覧いただければお分かりいただけるかと思いますが、ちょっと操作スイッチ類の数が多すぎ、運転中に直感的に操作するには適さない設計だと思います。もちろん、そうしたネガを払拭すべく先進のCOMANDシステムやマルチファンクションステアリングなどを備えていますので、慣れてしまえばそれらを駆使して、ある程度は自在な操作も可能ですが……。

またドライビングポジションについては、シート、ステアリングとも幅広い調整幅があるため、多くのドライバーが最適なポジションを得ることができるものです。ただ、Avantgarde Sのスポーツシートに関しては、長距離の移動では腰の痛さを感じてしまう辛いものでした。リアシートは先代と比べてもそれほど大きく改善したという印象はありませんが、大人二人が乗るのには十分な広さを持ち、ポジション的にも理想的なものであるのはさすがと言える部分です。

弊社のホームページはこちらから→:スリーポイント